「職住近接」から「育住近接」へ

 カテゴリ/暮らしのヒント 投稿日/2018-02-05

今年も年明けの新聞に、リクルートスーモ発表の住まい選びトレンドが掲載されていました。気になったのが、「育住近接」。

保育園や学童施設が近いことを理由に、お住まいの場所を決める傾向が強まっている・・・ということのようです。

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リクルート住まいカンパニーさんのHP参照
https://www.recruit-sumai.co.jp/sumai/2018_ikujyukinsetsu.html

私の感覚では、それって普通のことなんじゃないの? と思っていろいろ調べてみたのですが、以前は「職住近接」というトレンドがあったようなのです。職場に近いところに住みましょうという考え方で。通勤地獄を避けるとか、職場から近いと働いているメンバー同士の交流が深まったり・・・ということが狙いとしてあったからのようです。

丁度、長時間労働が問題化し、ワークライフバランスが社会テーマになってきて、、の背景もあったのではないでしょうか。

大阪で「職住近接」を実現しようとすると、例えばなんばの会社に勤めて堀江辺りに住む・・・ということなんでしょうか。地代が高くて住居費がかさみそうですよね。保育園も作り辛いと思います。となると「共働き」がし辛い環境になってしまいますね。

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確かに大阪市の待機児童数は、325人と他の市と比べると多いです。(平成29年4月1日の数値 大阪府調べ)
http://www.pref.osaka.lg.jp/kosodateshien/hoikusyo-taikijidou/
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/14035/00000000/01taikijidou-zentai29-28%204.xls

高槻を起点として考えた場合、高槻-なんば間は30分ちょいで行けてしまうので、通勤地獄という程でもないですよね。

「育住」の「育」の実態である「保育園の数」で言うと平成29年4月の数字で(同リンク資料を参照) 高槻市には79施設があり、定員数は5889人。利用児童者数が6249人なのですが、待機児童数は0となっております。

これは、高槻市が市立で臨時保育室を臨時的に開設しているからのようです。かなり柔軟性がある市政だと言えます。

高槻市立臨時保育室については、こちら

高槻市には↓こういう保育園マップがあるのも嬉しいですね。
http://www.city.takatsuki.osaka.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/120/hoikusyo%20MAP(2905).pdf


ちなみに、実際共働き世帯は増えているのか調べてみると、平成27年の内閣府の調査で見てみると、1980年代は男性雇用者と無業の妻からなる世帯が大半だったのが、1990年代に共働き世帯とほぼ同数になり、2000年代には共働き世帯の方が多くなり、2014年には1980年の状態と逆転してしまった感じです。(こちら全国を調査対象としています。)

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日本は高齢化と共に、共働き世帯の増加がトレンドなんですね。

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高齢化率については、日本は欧米と比較しても、アジアで比較しても断トツに高いと言えます。

私の推測では、高齢化社会に向かって、将来に備えて貯金する為に世帯年収を落としたくない夫婦が増えていて、そのために収入の良い仕事は都心(以前勤めていた会社に復帰等)じゃないとなかなか確保できず、その為、郊外の住居に近い保育園に預けて都心の仕事場に向かう選択肢を選ぶようになったのではないかと考えています。

地代の安い郊外に住み、近くの保育園に預けて夕方は比較的早めに帰宅する、その方が企業にとっても即戦力の人材を流出せずに済むので、有難い話なのだと思います。

そう考えると、「どっちも高槻」ではないですが、大阪駅も京都駅も15分足らずでアクセスできる高槻というエリアは「共働き世帯」の住まいの場としては、非常に好条件な場所と言えるのではないでしょうか。

ところで、「共働き世帯」の方が望む家をハード面でもニーズを探ってみようと検索してみたら、いろいろ参考になる記事が出てきました。

その中でも一番「なるほど」と思ったのが、
共働きにピッタリ!家事を時短できる家(こちらも、スーモさんの特集記事です)
https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/ms_shinchiku/ms_knowhow/jitan160930/

私なりに要約してみると、「共働き」=女性の負担が増える→女性の導線を考えた家にリフォームする。そのことで、「家事を時短できる」工夫や改修というのが、建築面、機器面で必要になってくるということなのかと。旦那様はその辺りを配慮して下さいね~ということでして(^-^;

以下、納得感強かったものの抜粋ですが、
●食器洗い機がある (お皿洗いの時間がくつろげる)
●宅配ロッカーがある (ネットで都度必要なものを電車内とかで買える)
●浴室暖房乾燥機を使う (二度干しの無駄をなくす、週末コインランドリーというのもあるでしょう)
●床がフラットだと掃除ロボットが活躍 (これは、なるほどですね。高齢者の方がいらっしゃる場合のユニバーサルデザインにも通じてきます)
●洗面所は二人並んで使える広さ (これも、なるほどです。出勤時間がかち合っても大丈夫です。)

今、コインランドリーがあちこちにできていますが、~週末まとめて、大容量洗乾機で、一気に洗って一気に乾燥~という、「時短」需要が高まってきたからなのではないでしょうか。このニーズは「共働き」世帯に限ったことでもないのでしょうけれど。

今回は「育住近接」の記事に触発されて、「時短」のお家の在り方などを考えてみる結果になりました。保育園の運営に保育士が不可欠という下記の記事も是非、併せて読んでみて下さい。


(関連リンク)
「高槻歳時記」~保育士・保育所支援センター~
http://www.kosakaweb.jp/columns/detail.php?id=266&cid=39

小阪工務店の「高槻周辺で小阪工務店が作ったランドマーク建築事例」
http://www.kosakaweb.jp/works/landmark.php

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