友好都市・中国常州市

 カテゴリ/高槻Life 投稿日/2020-05-14


遡ること3か月前の2月上旬。
まだ日本では新型コロナウィルス感染症が今ほど騒がれていなかった頃、高槻市はいち早く中国・常州市にマスク1万枚と防護服300セットを贈りました。
 

高槻Lifeの写真1

(マスク写真はイメージです)

そして、それから2か月足らず、今度は高槻の緊急事態に20箱の段ボールが次々と空輸されてきたのです。
中を開けてみると…!?
そこには、ぎっしりと詰まった医療用マスク!
1箱に1500枚、贈った数の3倍となる3万枚のマスクが海の向こうの友好都市・常州から届けられたのでした。
 

高槻Lifeの写真2

(中国・常州市の写真 wikipediaより
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%B8%E5%B7%9E%E5%B8%82 )

高槻市と常州市の友好関係が始まったのは、1987年。今から30年以上前のことです。
そのきっかけは、「ロケーション」にありました。商都・上海と古都・南京のちょうど中間に位置する常州市。
 
こう言えば、もうおわかりですよね。そう、常州市は、大阪と京都の真ん中にある高槻市と驚くほどその「立ち位置」が似ていたのです。
 

高槻Lifeの写真3

さらに、共通点はそれだけではありませんでした。常州市は「歴史の街」としても非常に有名。名所や旧跡をたくさん持つ街という意味でも、高槻との共通点がありました。
 
常州市にある淹城遺跡は春秋時代のもので、中国最古級のものだとも言われています。
ちなみに、高槻の城跡公園にあったといわれる高槻城は、2017年に築城400年を迎えました。
(『築城400年』の詳細はこちらをご覧ください。
https://www.kosakaweb.jp/columns/detail.php?id=236&cid=39
 
それなら淹城は今から何年ぐらい前のお城だったのでしょうか?「500年?」
「いやいや『中国最古級』というぐらいだから、1000年ぐらい前なのでは?」
残念ながら、どちらもハズレ。正解は…なんと今から2500年以上前のお城だと言われているのです!
 
日本で卑弥呼が活躍していた頃、中国は三国志時代。今から1800年ほど前のことです。
 

高槻Lifeの写真4

それよりもさらに400年ほど遡れば、中国は秦の始皇帝の時代となります。そして、それよりもさらに300年以上昔、常州に淹城がそびえたっていました。
 
この2500年という数字を聞いて、ピンと来る人はなかなかの高槻通!そうです、ちょうど安満遺跡の時代ですよね。
 

高槻Lifeの写真5

(高槻市HP インターネット歴史館より
http://www.city.takatsuki.osaka.jp/rekishi_kanko/rekishi/rekishikan/daio/kodairekishikan/1527727834151.html#04 )
 
こんなところにも、高槻市と常州市の「不思議なご縁」が見つかりました(^_-)-☆
 
長年の深い絆の証となった今回のマスクの贈答。
常州から届いた段ボール箱には「高槻頑張れ、日本頑張れ」という文字とともに、「お互いに助け合いましょう」という漢詩が添えられていたそうです。
 

高槻Lifeの写真6


困ったときの友こそ真の友。

3万枚のマスクは、早速、帰国者や接触者外来を設置している高槻市内の各医療機関で、新型コロナウィルスと最前線で戦ってくださっている医療従事者の皆さんに配布されることが決まりました。
海を越えた友情は、マスク不足に悩んでいた高槻市の医療現場を救うこととなったのです!
 

高槻Lifeの写真7

 カテゴリ/高槻Life 投稿日/2020-05-14